ここが知りたい健康情報   「うつ病2」 うつびょう2
うつ病2 うつびょう2

 なぜかやる気が出なかったり、なかなか疲れがとれなかったりすることは誰にでもあります。しかし、たいていはいつの間にか過ぎ去っていくものですが、いつまで経っても気分が晴れなかったり、何事にも関心が持てなくなったり、おっくう感、無力感、不安感、いらいら、そして死んでしまいたいと思い、日常生活に支障をきたすほどになるとうつ病を疑うことになります。最近では2週間このような状態が続いたらお医者さんへ・・などというCMも流れたりしています。そして、心療内科はどこもすごい人気です。

 当院に来院した患者さんからの聞き取りでは、数年から10年以上も薬を飲み続けている人も多く、多剤療法が主流になっています。そして、この多剤療法がますますうつ病を難しくしているのではないかとさえ思われます。考え方としてドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの脳内物質が不足していることによる脳の病気と捕らえる説もあり、だからこそSSRIや、SNRIが投与されているのかもしれませんが、その前に患者さんの食事や行動などをきちんと検証し、セロトニンやアドレナリンを増やせる日常生活の指導をすべきではないかと思うのは私だけでしょうか?

 それでは当院ではどのような考え方で治療しているかを述べてみます。
 上にも書いたように、うつ病には抗うつ薬や抗不安薬が投与されているのがほとんどです。当治療院に来院される患者さんのほとんどがかなり長い間投薬を続けているのになかなか完治できないのはなぜだろうと疑問に感じます。私は、薬を使いながらの鍼治療を勧めています。いいえ、本音は薬を止めて欲しいと思っているのです。もちろん最初から当院に来院し、薬を使わずに治ってしまった患者さんもおられますが、休職の手続きなどのことを踏まえると、どうしても医師による診断が必要なので仕方ありませんし、急に薬を止めたときのリバウンドなどを考えると鍼灸師である私には薬を止めさせることはできません。それでも患者さんにはできるだけ薬を止めたいとかかりつけ医に話してみるように伝えています。
患者さんと話していて医師は何を考えているのだろうと首を傾げたくなることもあります。薬を止める方向で考えて欲しいと主治医に伝えたところ、薬を止めて悪化して自殺でもされたらこっちが困るからといわれた人もいます。薬は医師のために使うものではなく、患者さんのためのものであり、最終的には治って薬がいらなくなることが目標だと思うのですが…!
 まず、脈診により経絡の不調を見極め調節することで、自律神経やホルモンのバランスを整えることが必要です。私は、脈を診るだけで寝不足かどうかなどはある程度判断できるので、時間をかけてゆっくり調整していきます。その上で、鍼やマッサージで疲れを取り去り、頭痛や肩こりを治すことで、身体がとても楽になります。パニック障害の項でも述べましたが、鍼には快感ホルモンといわれるβ-エンドルフィンを分泌させたり、セロトニンのバランスを調節する効果があり、うつ病が(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなど)の脳内物質の不足が原因だということであれば、かなりの効果が期待できるでしょう。
 また、当治療院ではBGMも工夫しています。「1/fのゆらぎ」というのをご存知でしょうか?これは自然界に存在するリズムで、繰り返し聴こえる波の音や川のせせらぎ、滝の音や風のそよぎなどで、自然界の音にはリラクゼーション効果があるというのです。この「1/fのゆらぎ」は私たちの身体と、自然界に共通する基本のリズムなのです。「1/fのゆらぎ」のBGMを聴きながらの鍼・マッサージ治療は、本来私たちが持っている自然のリズムを取り戻し、リラックスしたときや集中力が高まったときに現れる脳波である「α波」も多く出現させることができます。

 うつ病は必ず治ります。しかし、うつ病になる前に防ぐことができればそれに越したことはありません。疲れたと感じたら、鍼やマッサージで全身の疲労を取り去ることが大切です。
 自分に合ったリラックス法を身につけましょう。ネイチャーサウンドやオルゴールを聴く、アロマでリラックス、お気に入りの入浴剤などなど。とにかく無理をせず上手に休息をとることが基本です。ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンの原料はたんぱく質です。栄養バランスにも気をつけて自ら治そうとする意思を持って欲しいものです。

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