ここが知りたい健康情報   「うつ病」
うつ病
 なぜかやる気が出なかったり、なかなか疲れがとれなかったりすることは誰にでもあります。しかし、たいていはいつの間にか過ぎ去っていくものですが、いつまで経っても気分が晴れなかったり(2週間が目安)、何事にも関心が持てなくなったり、おっくう感、無力感、不安感、いらいら、そして死んでしまいたいと思い、日常生活に支障をきたすほどになるとうつ病を疑うことになります。

■原因
 生物学的仮説として「海馬の神経損傷説」、心理的仮説としてテレンバッハの「メランコリー親和型性格の仮説」があり、これは、几帳面・生真面目・小心な性格を示すメランコリー親和型性格を持つ人が、職場での昇進などをきっかけに、責任範囲が広がると、すべてをきっちりやろうと無理を重ね、うつ病が発症するという仮説です。認知療法の立場からは、人生の経験の中で否定的思考パターンが固定化したことがうつ病と関連しているともいわれます。
最近では(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなど)の脳内物質が不足していることによる脳の病気と捕らえる説もあります。

■症状
 
精神症状
ゆううつ感 「ゆううつ感」は特に朝方強く、夕方頃から少し楽になるのが普通です。(日内変動)
おっくう感 何事をするのもおっくうでどうしようもありません。(精神運動制止)
会社や学校に行けなくなり、人に会うのも、電話に出るのもおっくうになり、時には何も食べたくないとか、歯磨きや着替えさえもおっくうになり、寝たきり状態になることすらあります。
興味・喜びの喪失、減退 今まで熱心に打ち込んでいた趣味などにも関心を示さず、感情を忘れてしまったかのようになります。なぜかインターネットにははまりやすい傾向があり、人と深くかかわりたくはないが、誰かとは繋がっていたいとの気持ちからだと思われます。
生きていても仕方ないと思う 特に、うつ病になる人は正義感や責任感が人一倍強く、なにより怠けることが嫌いで、周囲の人から「怠けている」と思われることは耐え難く、自分でも今までのように動けないのが辛く、追い詰められて自殺に向かうこともあります。
不安感 とにかく不安でたまらなくなります。自分でも無意味だと思いながら我慢することができません。焦燥感が強くなると、じっとしていられなくなりおしゃべりになったり、落ち着きが無くなったりすることもあります。
 身体症状
睡眠障害 不眠と過眠があり、不眠では寝つきが悪い、頻繁に目が覚める、朝早く目が覚める、熟睡できない、などの障害が現れます。過眠では、異常な眠気で日常生活が困難になることもあります。
頭痛や頭重、肩こり、疲労感 頭痛や頭重では、頭をにぶく締め付けられているような感じだったり、ずっと石の帽子を被らされているようで、なんともいえない違和感が絶え間なく続きます。肩こりも、局所的ではなく、頭から背中にかけて鉛の鉄板を背負っているような重苦しい感じで、いつも何かを背負っているようだと表現する人もいます。
食欲減退・体重低下、逆に過食 食事を摂ることがおっくうになったり、食べることに興味がもてなくなったりするため、やせ細ってしまうこともあります。また、時間におかまいなく冷蔵庫に頭を突っ込んで、食べ物を見つけては食べ続けることで、体重が増加することもあります。
性欲減退 精神症状がほとんどなく、肩こりや頭痛、疲労感や食欲減退などで内科を受診しても、特に問題が見つからない場合、軽症のうつ病かもしれません。このような状態を「仮面うつ病」といいます。また、「自分はうつ病だ」と思い込み、「病気だからやさしく扱ってほしい」といった態度の人がいます。しかし、これは自分勝手なわがままな性格だったり、精神的に未熟だったりするもので、「擬態うつ病」で、本来のうつ病ではありません。
■治療
 治療の基本は抗うつ薬や抗不安薬の服用と、十分な休息です。眠れないときには睡眠薬が処方されることもあります。
 うつ病は病気なのだから、適切な治療と休息が必要であることを理解し、必ず治ることを知りましょう。また、病気のときは判断力に問題があるので、重要な決断は避けましょう。そして、何より自殺しないことを家族や友人に約束します。死にたくなるのは病気のせいだということをしっかり認識しましょう。
 その他、認知行動療法、対人関係療法、カウンセリング、電気けいれん療法なども行われています。

■鍼治療
 上にも書いたようにうつ病には抗うつ薬や抗不安薬が有効です。当治療院に来院される患者さんのほとんどがかなり長い間投薬を続けているのになかなか完治できないのはなぜだろうと疑問に感じます。私は、薬を使いながらの鍼治療を勧めています。もちろん最初から当院に来院し、薬を使わずに治ってしまった患者さんもおられますが、休職の手続きなどのことを踏まえると、どうしても医師による診断が必要です。
 まず、脈診により経絡の不調を見極め調節することで、自律神経やホルモンのバランスを整えることが必要です。また、鍼やマッサージで疲れを取り去り、頭痛や肩こりを治すことで、身体がとても楽になります。パニック障害の項でも述べましたが、鍼には快感ホルモンといわれるβ-エンドルフィンを分泌させたり、セロトニンのバランスを調節する効果があり、うつ病が(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなど)の脳内物質の不足が原因だということであれば、かなりの効果が期待で着るでしょう。
 当治療院ではBGMも工夫しています。「1/fのゆらぎ」というのをご存知でしょうか?これは自然界に存在するリズムで、繰り返し聴こえる波の音や川のせせらぎ、滝の音や風のそよぎなどで、自然界の音にはリラクゼーション効果があるというのです。この「1/fのゆらぎ」は私たちの身体と、自然界に共通する基本のリズムなのです。「1/fのゆらぎ」のBGMを聴きながらの鍼・マッサージ治療は、本来私たちが持っている自然のリズムを取り戻し、リラックスしたときや集中力が高まったときに現れる脳波である「α波」も多く出現させることができます。
 うつ病は必ず治ります。しかし、うつ病になる前に防ぐことができればそれに越したことはありません。疲れたと感じたら、鍼やマッサージで全身の疲労を取り去ることが大切です。
 自分に合ったリラックス法を身につけましょう。ネイチャーサウンドやオルゴールを聴く、アロマでリラックス、お気に入りの入浴剤などなど。とにかく無理をせず上手に休息をとることが基本です。

ここが知りたい健康情報へ

ホームへ


Copyright (c) 2003 高原治療院 All rights reserved.
inserted by FC2 system