ここが知りたい健康情報   「糖尿病」
糖尿病
 糖尿病とは、インスリンという膵臓から分泌され血糖値を調節するホルモンが不足したり、うまく作用できなくなって、高血糖になってしまう病気です。膵臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊され、からだの中のインスリンの量が絶対的に足りなくなって起こる1型糖尿病と、生活習慣病といわれる2型糖尿病に分けられますが、ここでは、糖尿病の95パーセントを占めるといわれる2型糖尿病について述べたいと思います。

■原因
 インスリンの作用不足には、膵臓のインスリン分泌能力が低下してしまうことと、インスリンに対する細胞の感受性が悪くなることの二つの原因が挙げられます。 私たちは、食べ物を消化・吸収することで、生命を維持し活動するためのエネルギーを得ています。 炭水化物が消化吸収され、ブドウ糖となって肝臓へ送られ、そのうちの一部は脳や筋肉で利用され、残りのブドウ糖は肝臓内にグリコーゲンとして蓄えられるのです。身体が活動することで、血液中のブドウ糖が使われ、グリコーゲンが分解されて再びブドウ糖となって血液中に放出されます。このようにして、活動のためのエネルギーが常に維持され、血糖値が一定の範囲内にあるようにコントロールしているホルモンがインスリンなのです。

■症状
 糖尿病の症状は気付きにくく、多少血糖値が高いくらいでは全く症状のないことが多いため、健康診断などで血糖値が高い、あるいは、治療が必要といわれてもそのまま放置してしまうことが多く、さまざまな合併症、特に、糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症(3大合併症)が問題になります。
 糖尿病はその予備軍も合わせると、1300万人と言われていますが、実際に治療している人は220万人ほどです。糖尿病はコントロールする病気です。インスリンの作用が不足している状態は、加齢や長年の生活習慣の結果なので、治療によって一時的に血糖値が下がっても、油断をするとすぐに血糖値は元に戻ってしまうのです。年間1万人が糖尿病により人工透析を始めていますし、年間3千人が糖尿病が原因で視覚障害になっているのです。

●三大合併症
糖尿病神経障害
 全身の神経の働きが鈍り、さまざまな症状が現れます。主な症状として、足先や手先がしびれたり感覚が鈍くなったり、痛くなる。手足が冷たくなったり、ほてったりする。運動神経も侵されるので、力が抜けたり動かしにくくなったりする。また、勃起障害、生理が狂ったり、閉経が早い。便秘や下痢、たちくらみ、額や顔に汗をかきやすいなどの全身障害も現れます。
糖尿病網膜症
 糖尿病による網膜症は成人の失明原因の第1位で、年間3千人が糖尿病によって光を失っています。症状は、視力が落ちる、物がゆがんで見える、目の前にひもや点が見える、視野が欠けるなどですが、高度の視覚障害に至る直前まで症状がないことも少なくないのです。
糖尿病腎症
 年間1万人以上が、糖尿病による腎症が原因で人工透析を受け始めていて、人工透析が必要になる原因の第一位です。 腎臓の働きが低下してくると、だるい、疲れる、足がむくむ、貧血になる、吐き気がする、息苦しいなどの症状が現れますが、これらの症状が現れたときには腎機能はかなり低下していて、人工透析を受けないと生命を維持できない状態も近いといえるでしょう。

■治療
 糖尿病の治療は、合併症の発症を防ぎ、進行を予防するために血糖コントロールがすべての基本です。血糖コントロールの手段は、食事療法、運動療法、薬物療法の三つです。
食事療法
 2型糖尿病の場合、厳格に食事療法を守ることができれば、それだけで7割以上の患者さんが血糖コントロールが可能だといわれています。 具体的には病院で栄養士から指導を受けたり、講習会に参加するなどして、栄養バランスのとれた食事の仕方を習得します。レトルト食品や宅配、コンビニのお弁当にも糖尿病食があるようなので、上手に利用するとよいでしょう。
運動療法
 運動で体内に余分に溜まったエネルギーを消費することで血糖値は下がります。また、インスリン感受性が高まるため、血糖コントロールがしやすくなります。その他、肥満を予防し、血圧を下げます。心臓や肺の働きを強化し、足腰の筋力を強くして、老化を予防できます。血液循環を良くし、ストレスを解消します。なにより日常生活にメリハリがついて快適になり、自律神経のバランスも整えられます。
 糖尿病の治療としてもっとも効果的な運動は、酸素を十分に取り入れて行う中程度の強さの運動で、いわゆる有酸素運動です。散歩、ゆっくりめのジョギング、サイクリングや水泳などがお勧めです。脈拍が多少速くなる程度、1分間に120拍程度を目安にしましょう。
薬物療法
 膵臓からのインスリン分泌を増やしたり、細胞のインスリン感受性を高めて血糖値を下げる目的で使われる経口血糖降下薬と、インスリンを注射で補充する方法が用いられます。

■鍼治療
 糖尿病は全身の病気です。それだからこそ身体全身に働きかける鍼治療が効果をはっきできるのです。内臓をコントロールしているのが自律神経(交感神経と副交感神経)です。もちろんインスリンの分泌もこの二つの自律神経のバランスでコントロールされているのです。鍼灸治療は脈診により12経絡を調節することで、自律神経に作用し、ホルモンや免疫機構を正常にすることで、インスリンの分泌を促したり、細胞のインスリン感受性を高める治療を行おうとするものです。
 実際、当治療院でも、肩こりや腰痛の治療を受けていた患者さんの血糖値が下がり、インスリンの投与量が減った例を多数経験しています。また、糖尿病ではいろいろな神経障害が起きてしまいますが、手足の痺れや全身のだるさなどに対して、鍼やマッサージ治療はとても有効です。その他、血液循環を改善し、リラックス効果によりストレスを和らげることで脳内の快感ホルモンの分泌を促します。週に1度の鍼治療を受けることで、日常生活がより快適になり、これからの生活の質(QOL)が高まることが期待できるのです。
 当治療院ではアイソトニックサウンドやリラシックサウンド、オルゴールや自然音などリラクシングミュージックをBGMに使うことで患者さんができるだけリラックスした状態で治療を受けられるように心がけています。

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