ここが知りたい健康情報   「ストレス」
ストレス
 ストレスとは環境の変化から身体を守るための防御反応です。つまり生きていくためには欠かせない大切な反応なのです。たとえば私たちがゼリーのようなものだと仮定して、誰かが圧力をかけると凹みますが同時に反発します。指の圧力がストレスの原因でストレッサーと呼ばれ、反発がストレス反応です。ストレッサーには精神的なものと身体に影響するものとがあり、いじめやリストラなどは精神的ストレッサーであり、環境破壊やウイルスなどは身体的ストレッサーといえるでしょう。
 ストレス反応には身体の二つのシステムが関係してきます。まず一つ目は自律神経系です。この自律神経は循環・呼吸・消化・発汗・体温調節、内分泌機能・生殖機能・代謝などの生きることに必要な機能を制御していて、交感神経(日中活動するときに働く神経)と副交感神経(リラックスしたときや夜眠っているときに優位になる神経)のバランスが大切になります。しかしストレスにより交感神経が優位になることで身体が傷つけられてしまうのです。
 二つ目はホルモン内分泌系です。大きなストレスが加わると副腎皮質からストレスホルモンと呼ばれるグルココルチコイドが大量に分泌されます。ストレスホルモンにはショックを和らげて脳や心臓をまもる作用があるのです。しかしストレス状態が長期間になると身体をまもるはずのシステムがさまざまな病気の原因になってしまいます。
 たとえばストレスが続くと胃潰瘍になることがあります。これは胃酸やペプシンなどの消化液と消化管の粘膜を保護する粘液とのバランスが崩れることで起こります。また、ストレスにより交感神経が緊張し続けることで高血圧になってしまい心筋梗塞や脳卒中を発症してしまうことにもなりかねません。ストレスが長期間にわたると免疫システムにも狂いが生じてしまい、かぜを引きやすくなったり、ガンなどの重篤な病気に罹ってしまうことにもなるのです。昔は病気の原因は総て細菌だと考えられていましたが、今では病気の原因はストレスだと言っても過言ではありません。

それではストレスが身体に与える影響を具体的に見てみましょう。
脳にある海馬が萎縮する 脳にある海馬の機能が低下すると、会話や文章の内容がすぐに理解できなくなり、なかなか新しいことを覚えられなくなります。物忘れがひどくなったり、行動がちぐはぐになり、他人から最近少し変だと思われることさえあります。
セロトニンが不足する セロトニンが不足することによって精神状態が不安定になり、うつ状態になったりいらいらしたり、パニック障害を起こすこともあります。また、睡眠が不安定になり、寝つきが悪くなったり、朝早く目が覚めてしまうこともあります。急激な強いストレスによって引き起こされる心的外傷後ストレス障害(ptsd)はその最たるものです。
筋緊張性頭痛 日本人は世界一肩こりの多い国民です。英語には「肩こり」という言葉は存在しないと言われています。ストレスは首・肩こりの大きな原因であり、首・肩こりが続くことで頭重感を伴う頭痛が起きてきます。これが筋緊張性頭痛です。
過敏性腸症候群 胃腸はストレスの影響を受けやすい臓器です。試験や面接のときに急にお腹が痛くなって便意が起きるのもそのためです。通勤や通学時に急にお腹が痛くなったり便意が起きて会社や学校に行けなくなるなどは過敏性腸症候群と呼ばれ、ストレスによる自律神経の異常が原因です。
ホルモンのバランスが崩れる ホルモンのバランスが崩れることで血液中のコレステロールや中性脂肪のコントロールがうまくいかなくなったり、血圧や血糖値が上がることでメタボリックシンドロームが発症します。このような状態が長期間続くことで心筋梗塞や脳卒中などの重篤な病気が引き起こされる危険があるのです。また、大人にきびができたり、肌荒れの原因にもなります。
免疫力低下 免疫力が低下することにより感染症やガンなどの重篤な病気のリスクが高まります。
腰痛 変形性脊椎症や椎間板ヘルニアなどのような器質的変化による腰痛ではなく、今まで原因不明といわれていた腰痛がストレスによる痛みであると考えられるようになりました。

■ストレスと東洋医学
 今までのコラムでもしばしば書いてきたように、西洋医学が身体と心を別々に扱ってきたのとは逆に、東洋医学は根底に「心身一如」という考え方で成り立っています。東洋医学こそ昔からストレスによる身体の不調を取り去る医療を行ってきたのです。暑さ寒さなどの環境因子、怒りや悲しみなどの心のあり方。総てが病気の原因なのです。ですから身体と心を含めた全体のバランスをとることを治療の主眼においているのです。脈を診て、12経絡の虚実を判断し、全体の調整を図ります。五臓六腑の状態は全て脈に現れます。脈の微妙な変化を観察しながら注意深く刺鍼することが重要になるのです。つまり、12経絡の調整を行うことで、現代医学的には自律神経・ホルモン・免疫の調整、血液循環改善、自然治癒力を高める治療をしているわけです。
 次に私が大切に考えていることが患者さんとのコミュニケーションです。患者さん自身が気づくことができずにいる心理的ストレスを見つけ出すことができれば、自律神経のバランスを崩してしまった原因が見つかるかもしれず、患者さんがそのことに気づくことで解決の手助けができるのではと願っております。
 そのほか、症状に応じて、頚から肩・背中に対し鍼やマッサージを行います。頚・肩・背中のコリを取り去ることで、睡眠が深くなり、眼精疲労や身体の疲れを楽にすることができるのは鍼やマッサージの優れた効果だと考えています。
 当治療院ではアイソトニックサウンドやリラシックサウンド、オルゴールや自然音などリラクシングミュージックをBGMに使うことで患者さんができるだけリラックスした状態で治療を受けられるように心がけています。
 ストレスと上手に付き合うコツを身に付けましょう。休日はゴロゴロしているだけでは、体の疲れはとれても心の疲れはとれません。また、睡眠のリズムを乱してしまうことにも繋がります。散歩やスイミング、楽しい趣味を持つなど身体を動かすようにしましょう。特にコンピュータに向かっている仕事の人は、頭を休めることが必要です。

自分でできるリラックス
〇曲發覆匹侶擇け親阿鬚垢
⊃靴靴どを買ったり、化粧をしておしゃれを楽しむ
森林浴や海岸の散歩など自然とふれあう時間を作る
い気に入りの入浴剤などでゆっくりとお風呂に入る
ゥ▲蹈泪札薀圈爾妊螢侫譽奪轡紊垢襦ラベンダーやカモミールにはストレスホルモンを低下させる作用があります。
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Г罎辰燭蠅靴慎なでお気に入りの音楽を聴く

 世の中が複雑になり不況やリストラ、健康問題や老後の生活など心配事はつきません。考え始めると生きることそのものがストレスです。ストレスが身体に影響すると言われてもそれではどうすればいいのかとますます悩んでストレスが蓄積されてしまいそうです。しかしストレスは悪いことばかりではありません。私たちはストレスにより自分を向上させているともいえるのです。少し頑張って。でも無理をせずに……!プチスローライフで生きたいものです。


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