ここが知りたい健康情報   「未病」
未病
 朝すっきり起きられない。頭重や肩こりがある。ときどきめまいを感じたり、寝つきが悪く眠りが浅い。手足や腰が冷える。なんとなく疲れていて元気が出ない。といった症状を感じていませんか?こんなときあなたは病院で検査をして原因を知りたいと思うことでしょう。血圧測定、尿や血液検査、心電図やレントゲン、CTやMRIやPET検査などありとあらゆる検査をしても原因が見つからなければ、気のせいだとか、もしかすると軽いうつ状態といわれるかもしれません。頭痛には痛み止め、肩こりには筋肉を弛緩させる薬、睡眠導入剤や精神安定剤などたくさんの薬が処方されることでしょう。しかしそれらは総て対症療法です。原因が見つからないのですからしかたありませんが、症状を抑えるだけの薬では治ることはありえませんし、いつまで飲み続ければいいのかと不安になってしまいます。
 東洋医学では数千年も前から(未病)という考え方がありました。「黄帝内経」には、「名医はすでに生じた病気を治すのではなく、未病のうちに治す」とあります。また、臓器に病が出る前にその病の兆候を見つけて治すというのです。西洋医学が病気を治す医学として発展してきたのに対し、東洋医学は数千年も前から予防医学を提唱しているのです。

■原因
ストレス性のもの 現代はストレス社会です。経済や将来に対する不安、過剰な労働時間など。また、現代人はストレスに敏感になっているとも考えられます。
不規則な生活習慣 24時間勤務や夜昼逆の仕事、テレビゲームなどでの夜更かしのような不規則な生活習慣は、交感神経と副交感神経のバランスを大きく乱してしまいます。それと共に、慢性の睡眠不足に陥っています。また、栄養のバランスを無視したいい加減な食事を摂ることが続くと免疫力が低下してしまい、ウイルスや細菌と戦う力が弱くなってしまい、風邪に罹りやすくなったり、胃腸の調子が乱れることで便秘や下痢に悩まされることもあります。
運動不足 移動はいつも車、遊びはテレビゲーム、そして塾通い。これでは熱を産生する筋肉がどんどん少なくなってしまいます。筋肉は人間の体重の約45%で、そのうち70%が下半身にあるといわれ、体温の40%を産み出しているとされていて、エネルギーをどんどん使って基礎代謝を上げる役目をしているので、筋肉量が落ちると身体が冷えてしまいます。
身体を冷やす生活 アイスクリームや清涼飲料水などの冷たい食べ物のとりすぎ、シャワーだけですませお風呂でゆっくり身体を温めないなど冷える生活に傾いています。

■治療
 上にも書いたように、 東洋医学では数千年も前から「未病」という考え方がありました。なんとなく身体の調子が悪いのに検査をしても異常が見つからない状態のことや、本人には自覚がなくても、治療者が脈や顔色や声などありとあらゆる身体の様子から将来病気になるかもしれないと察知することです。それは現代医学の検査では見つからない些細なことかもしれませんが、何かが起きていることは間違いありません。12経絡のバランスが崩れてしまったとき、身体がメッセージを発しているのだと考えるべきです。鍼灸治療はこの12経絡のバランスをとることを治療の主眼においています。脈を診て、12経絡の虚実を判断し、全体の調整を図ります。五臓六腑の状態は全て脈に現れます。脈の微妙な変化を観察しながら注意深く刺鍼することが重要になるのです。つまり、12経絡の調整を行うことで、現代医学的には血液循環を改善し、自律神経(交換神経と副交感神経)やホルモンの調整・免疫力(自然治癒力)を高める治療をしているわけです。12経絡のバランスが整うことで、身体は本来の元気を取り戻し、爽快な気分になれるのです。
 そのほか、症状に応じて、首から肩・背中に対し鍼やマッサージを行います。首・肩・背中のコリを取り去ることで、睡眠が深くなり、眼精疲労や身体の疲れを楽にすることができるのは鍼やマッサージの優れた効果だと考えています。
 当治療院ではアイソトニックサウンドやリラシックサウンド、オルゴールや自然音などリラクシングミュージックをBGMに使うことで患者さんができるだけリラックスした状態で治療を受けられるように心がけています。

■身体の不調を和らげるヒント
身体を温める ぬるめのお風呂にゆっくり入って身体を温めましょう。できれば10分以上入るようにしたいものです。また、湯たんぽなどで身体を温めるのもいいですね。
身体を動かして体力をつける 疲労感を感じたとき、誰もが身体を休めようとします。しかし、たとえばデスクワークで頭を使っていた場合、散歩をすることでリラックスできることはたいていの人が経験しています。筋肉を動かすことで代謝を高めると同時に、血液循環が良くなることで老廃物も速やかに排泄されます。また、太陽に当たることでセロトニンやエンドルフィンなどの爽快ホルモンの活性化を高めましょう。
規則正しい生活習慣を身につけましょう 自律神経と免疫力とは深い関係にあります。規則正しい生活習慣を身につけ、自律神経のバランスを整えることで免疫機構が活発化し、NK細胞が活性化します。また睡眠不足にならないように早めに就寝しましょう。

■日本未病システム学界
 超高齢化社会の到来でわが国の医療費は増加の一途をたどっています。病気になってから治すというようなやり方では医療費の増加は止められません。「未病」という概念は今や東洋医学の特権ではなくなっているようです。先日、日本未病システム学界発行の書物「未病医学入門 次世代の医学・医療がわかる 日本未病システム学会編集」と、「未病医学臨床 次世代の医学・医療がわかる 日本未病システム学会編集」を読みました。私には少々難しい内容でしたが、これからの医療を考える参考になりました。そこでは東洋医学の未病の考え方を「自覚症状はあるが検査では異常がない状態」としており、西洋医学の未病の考え方を「自覚症状はないが検査では異常がある状態」と位置づけており、「病気」とは交叉部位である「自覚症状もあるが検査でも異常がある状態」としているのだと理解しました。

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