ここが知りたい健康情報   「鍼灸治療と免疫力」 はりきゅうちりょうとめんえきりょく
鍼灸治療と免疫力 はりきゅうちりょうとめんえきりょく
 新型コロナウイルスが世界的に流行し始めて1年以上が経過しました。日本でも43万人以上が感染し、死亡者も8千人に到達する勢いです。昨年の緊急事態宣言の時には全国で数百人だった感染者が10倍以上になり、最近では感染者数を見ても以前ほど恐れなくなってきています。それは数字に慣れてしまい、心が麻痺してしまったのかもしれません。以前は若い人の感染が圧倒的に多かったのですが、最近は高齢者の数がじわじわと伸びています。高齢の感染者が増えているということは、それだけ重傷者や死亡者の割合が増加するということです。全体の感染者が減少しても、医療は逼迫したままになるということです。高齢者は若者に比べ免疫力が低下します。コロナウイルスと戦う力が弱いということなのです。
テレビやラジオでもたくさんの健康番組が放送されています。高齢者が夢中になって見ているテレビ番組ではサプリメントのCMが目白押しです。●●食品を摂ると免疫力がアップするなどと番組で紹介されるとあっという間にその食品がスーパーからなくなってしまいます。みなさんの感心が免疫力に集中しているといっても過言ではないでしょう。
しかし、免疫力は高ければそれでよいのでしょうか?今みなさんが悩んでいる花粉症やアトピー性皮膚炎、リウマチや膠原病は免疫力の暴走が原因なのです。花粉症はスギやヒノキの花粉に対して不必要に攻撃することで起こります。リウマチなどは自分の関節を攻撃することで起きるのです。ようするに必要な時に必要なものに対して攻撃をする。ウイルスや細菌やがん細胞に対して攻撃を仕掛けて排除すること。スギやヒノキの花粉などに対してはむやみに攻撃をせず、ましてや自分の関節を不必要に攻撃することのないように免疫力が適切に発揮されることが最も大切なことなのです。
健康情報のコラムで、鍼灸は自律神経やホルモン、免疫力を調整しますと書いてきました。鍼灸が免疫力をアップさせられることは科学的に証明されています。しかし、それより大切なのは免疫力が暴走することなく適切に発揮されるということです。そして鍼灸治療では暴走している免疫力を抑え、免疫力に適切に働きかけることができると科学的に証明されているのです。
もちろん開業している鍼灸師が新型コロナウイルスに感染した患者さんを治療することはありません。しかし、週に1回、月に1回鍼灸治療を受けることで免疫力をアップし、もし新型コロナウイルスに感染した場合でも適切に免疫を発動することができると考えられます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でも、重症化を招いたり死亡する原因は免疫反応の暴走「サイトカインストーム」だと言われているのです。
病気になってから医者にかかるのでは遅いのです。セルフケアこそこれからの私たちが実践すべきことなのです。以前のコラムでも書きましたが、予防医学こそ鍼灸が最も得意とすることです。病にり患する前にぜひ鍼灸で予防しましょう。

ここが知りたい健康情報へ

ホームへ


Copyright (c) 2003 高原治療院 All rights reserved.
inserted by FC2 system