ここが知りたい健康情報   「めまい」
めまい
 めまいは誰もが経験したことのあるありふれた症状です。けれど、めまいを感じると、たいていの人は不安になるのではないでしょうか?
 めまいは、何もしていないのに目の前の景色がぐるぐるまわっているように感じたり、自分の身体がふわふわまたはゆらゆらしているように感じることです。年齢的には40歳から60歳の人に多く、女性ではちょうど更年期障害の時期と重なります。また、季節の変わり目にも多く発症します。

■めまいを感じるしくみは?
 私たちの脳は、内耳の三半規管や耳石器からの信号、目からの視覚情報、手足や首などの筋肉や関節からの知覚情報などを受けて自分の運動や姿勢を認識しています。したがって、めまいは耳の病気だけではなく、目の異常、首や腰の異常、脳の病気など、あらゆる病気に付随して発症します。
 耳は外耳、中耳、内耳に分けられます。内耳は骨と膜の二重構造になっていて、膜の内側はリンパ液(内リンパ液)で満たされており、その中に、音を感じる蝸牛や回転運動を感知する三半規管、直線加速度や位置感を感じる耳石があります。めまいの代表である「メニエール病」は、内リンパ液の調整がなんらかの原因で過剰になって内リンパ水腫を起こし、神経を圧迫し、めまい、耳鳴り、難聴などのさまざまな症状を伴う病気です。
 これに対してめまいだけが単独に起こる代表的なものは「良性発作性頭位めまい症」です。
 先にも述べたように、めまいにはさまざまな原因が考えられます。血圧が高くても低くてもめまいは起こりますし、高脂血症、糖尿病、心疾患などでも発症します。しかしめまいのほとんどは自律神経失調症が原因と言えます。また、手足のしびれ・麻痺・頭痛などの症状がある場合には小脳出血などの脳疾患の可能性もありますので速やかに医師の診察が必要です。

■めまいの鍼灸治療

 めまいで来院された患者さんの問診では、しばしば過労、睡眠不足、何らかのストレスを感じておられる方がほとんどです。ストレスは自律神経のアンバランスをまねき、肩凝り/頭痛/めまいに繋がります。肩凝りがひどくなると、椎骨動脈が圧迫され、三半規管の血流が悪くなり機能低下に陥ります。また、ストレスは水分排泄を制御するホルモンを過剰に分泌させてしまい、それが続くと、内耳のリンパ液が排泄されず、メニエール病へと移行する可能性が高まります。
 鍼灸は自律神経を調整し、血圧を安定させることのできる治療法です。肩凝りを和らげ、リラックス効果によりストレスを解消します。
 まず、12経絡の虚実と、自律神経の状態を診察する目的で脈診を行います。脈診は手首の動脈に両手の3本の指(人差し指・中指・薬指)を当てて行います。そのうえで12経絡の調整を行なっていきます。現代医学的に言うと、自律神経・ホルモン・免疫の調整、血液循環改善、自然治癒力を取り戻す目的で刺鍼するわけです。
 また、めまいを頻繁に起こす患者さんの頭部を診ると、側頭部にうっ血が診られることが多く、うっ血をとる鍼治療で、めまいや頭重がすうっと楽になったと喜んでお帰りになります。
 当治療院ではアイソトニックサウンドやリラシックサウンド、オルゴールや自然音などリラクシングミュージックをBGMに使うことで患者さんができるだけリラックスした状態で治療を受けられるように心がけています。
 頻繁にめまいに襲われると不安感を覚えます。もちろんなんらかの病気が潜んでいる可能性は否定できません。しかし、もしめまいの原因が自律神経失調症やメニエール病と言われたら、ぜひ1度鍼灸を試してみませんか?
 現代人の三半規管は運動不足や騒音により機能低下に陥っています。また、睡眠不足や過度のストレスにより自律神経のアンバランスをきたしています。細菌は血液サラサラを重要視するあまり、必要以上に水分を摂取する傾向にあります。東洋医学では「水毒」といって水分過剰もストレスと位置づけているのです。自分の生活習慣をほんのちょっと見直すことでめまいは防げるはずです。そして、自分に合ったリラックス法をぜひ見つけてください。

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