ここが知りたい健康情報   「慢性疲労(累積疲労)」
慢性疲労(累積疲労)
 十分に眠ったはずなのに朝起きたときからすでに疲れている。昼間でも頭がぼうっとして集中力がない。最近仕事が忙しいから仕方がないとドリンク剤でごまかしていませんか?それは疲労がどんどん積み重なった累積疲労かもしれません。慢性的な疲労が続くことで、免疫力が低下してかぜを引きやすくなったり、自律神経失調症やうつ病になったり、その他ありとあらゆる病気に発展することも考えられますし、身体が耐えられなくなれば過労死してしまうかもしれません。疲労を軽く考えてはいけません。疲労が積み重なることはみなさんが考えているよりずっと怖いことなのです。
 疲労が初期であればセルフケアだけでも対処できますが、中期にまでなってしまうと何らかの治療が必要です。疲労で鍼灸院に来院されるのは初期か中期に差し掛かった患者さんがほとんどですが、これが末期にまで発展してしまうと鍼灸やマッサージでは対処できなくなってしまいますし、たとえ病院へ行ったとしても血液検査などの異常が見つからずにうつ病などと診断されてしまうことがあります。ですから疲労に関する正しい知識を身につけることで疲労が末期まで進んでしまうことのないように早く対処することが重要です。

○累積疲労の初期症状
なぜか怒りっぽくなりすぐに八つ当たりする
単純ミスや度忘れ、ちょっとした勘違いが多くなる
夕方から夜になると独り言が多くなる
朝起きたときからすっきりせずやる気が起きない
いつも何らかの疲労感を感じる
「これ私のこと」という声が聞こえてきそうですね。しかしこれは身体が「疲れた!ちょっと休ませて」というサインを出しているのです。このサインをドリンク剤などでごまかして働き続けると次の段階に進んでしまいます。

○疲労の中期症状
頭が重く首や肩がこったり、目がしょぼしょぼして目の奥が痛いことがある
身体のあちこちに痺れや痙攣が起こる
耳鳴りがしたり音や匂いに敏感になる
動悸やめまいがしたり、ときに立ちくらみやふらつくことがある
突然呼吸が苦しくなったり、検査で不整脈が見つかることがある
かぜでもないのに咳や痰が出たり、微熱が続くことがある
決断力が鈍ったり、うつ状態になることがある
いくら寝ても眠くてどうしようもない
こういう症状が続くとさすがの医者嫌いの人でも1度検査を受けようと思うことでしょう。しかし、心電図や血液検査では異常が見つからないこともあるためにうつ病や自律神経失調症などと診断されてしまうこともまれではありません。

○疲労の末期症状
ふらふらしてまっすぐに歩けなくなる
人ごみに耐えられなかったり、怖くて電車に乗れなくなる
1度座ったらもう立ち上がれなくなる
なかなか眠りに入れなかったり、怖い夢を見たりなどして睡眠が浅くなる
悲しくも無いのに突然涙が出たり、誰も自分の辛さを分かってくれないと絶望的な気分になる
中期の症状に末期症状が一つでもあるようなら速やかに専門医の受診が必要です。

■疲労の原因
オーバーワーク 好きでもない仕事を無理やりしているときに身体の調子が悪くなれば疲労と思えるかもしれませんが、大好きな遊びでも趣味でも活動が過ぎると疲労は溜まっていきます。
バランスの悪い食事 食生活は健康を支える基本です。忙しくて食事を抜けばエネルギー不足になって疲れやすくなりますし、外食が続くと身体に必要な微量栄養素が足りなくなります。不規則な食事や過食は胃腸を疲れさせてしまいます。
寝酒は睡眠の質を落とします 夜はよく眠れるかとの質問に対して寝酒を飲んでるから大丈夫と答える人がいます。アルコールには睡眠時間を短くする作用があります。睡眠を深くしようとお酒の量を増やすと寝つきは良くなるものの睡眠時間はどんどん短くなってしまうのです。
睡眠不足 日本人は世界一睡眠時間が短いそうです。疲労回復に必要なことは何と言っても睡眠です。普段睡眠時間が足りないのなら週末に取り戻すことも必要です。
心の疲労 会社の人間関係や家庭内不和、大切な人やペットを亡くすなどのストレスは心を疲弊させてしまいます。それが自律神経のバランスを崩してしまい身体疲労として現れます。

■自分でできる疲労解消
昼寝の勧め 30分程度の昼寝がベストです。昼寝の前にコーヒーを飲んだり、目覚まし時計で調節しましょう。
頭をリラックスさせましょう 仕事で頭を使っている人は頭がオーバーヒートしています。好きなビデオやCDを聴いたり、軽い運動をして頭をリラックスさせることで睡眠に入りやすくしましょう。
休日をゆったり過ごす 家族サービスも大切ですが疲労で身体を壊してしまったら何にもなりません。休日は日ごろ足りない睡眠を補ったり、ゆっくりお風呂に入ったりとたまにはゆったり過ごしてみましょう。
水分や栄養を摂る 朝コップ1杯の水を飲んだり、こまめに水分を摂ると身体が楽になります。カモミールティーには疲労を和らげる効果があり、特に女性にはお勧めです。その他疲れが気になる人はたんぱく質やビタミンやミネラル、特にビタミンb1やC・カルシウムが不足している可能性があります。乳製品や果物、小魚や海草などをプラスしてみるといいですね。タバコを吸う人はビタミンCが不足しがちですので錠剤で補うことも必要かもしれません。

■鍼治療
 先にも述べたように慢性的な疲労状態の患者さんはオーバーワークになっています。まずは自分の働き方を見直すなどして睡眠時間を増やす努力が必要です。ただ疲労状態が悪化すると自律神経失調症のために睡眠の質が悪くなってしまうこともあります。疲労回復の最大の敵が睡眠時間の短さと質の悪さなのです。
 まず、12経絡の虚実と、自律神経の状態を診察する目的で脈診を行います。脈診は手首の動脈に両手の3本の指(人差し指・中指・薬指)を当てて行います。私たちの身体には「経絡(線路)」という「気(エネルギー)」の通り道があり、その経絡を結んでいるのが「ツボ(駅)」です。「気」は「血」を動かす原動力でもあり、気が滞れば血も滞るので、ツボを刺激することによって気血の流れをスムーズにし、12経絡の調整を行います。現代医学的に言うと、自律神経・ホルモン・免疫の調整、血液循環改善、自然治癒力を取り戻す目的で刺鍼するわけです。自律神経のバランスが良くなれば睡眠も深くなり疲労感も徐々に緩和されることでしょう。
次に頚・肩・背中の鍼とマッサージを行います。慢性疲労状態の患者さんは目の疲れや頭重を訴えることが多く、頚から肩に触れると筋肉がかちかちになっています。頚や肩のこりがひどくなると良い睡眠が取れなくなり、眠りの質が悪いと、頚や肩がこってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。疲労を取り去る唯一の方法が睡眠です。疲労が蓄積されるといろいろな病気のリスクも高まります。より自然な睡眠が取れるようぜひ一度鍼治療を試してみませんか!
 当治療院ではアイソトニックサウンドやリラシックサウンド、オルゴールや自然音などリラクシングミュージックをBGMに使うことで患者さんができるだけリラックスした状態で治療を受けられるように心がけています。なお、累積疲労とは別に慢性疲労症候群というのがあります。微熱・全身の倦怠感・筋肉痛・睡眠障害などが6ヶ月以上続く場合は慢性疲労症候群という別の疾患かもしれません。これは疲労が積み重なったものではなく、ウイルスや膠原病が原因と言われています。累積疲労の場合は検査で異常が見つかることはありませんが、慢性疲労症候群ではウイルスの抗体値が上昇していたり、膠原病の検査値が陽性に出ることがあります。

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