ここが知りたい健康情報   「関節リウマチ」
関節リウマチ
 関節リウマチは、手や足をはじめとする全身の関節で起こる炎症性関節炎で、関節に腫れと疼痛を伴い、徐々に関節が破壊されてしまう難治性の病です。膠原病の一つで、原因は不明とされていますが、アトピー性皮膚炎や喘息と同じ自己免疫疾患と言われています。興発年齢は20歳から40歳で、男女比が1対4と女性に多い病気で、70万人ほどが罹患していると考えられます。

 関節リウマチは経過により3型に分けられます。
長期寛解型
多くは急性に発症し、治療を受けて症状が消えれば再発のないもので、約10%がこのタイプです。
間欠的経過型
継続的な治療をしなくても症状が自然に軽くなったり、完全におさまることを繰り返す軽症型で、約15〜20%がこのタイプです。
進行型
急性の経過をたどるものと、ゆるやかな経過をたどるものとがあり、軟骨や骨が破壊され、機能障害や変形がおこる重症型で、約70%がこのタイプに属します。

■症状
 主要症状は関節の痛みや腫れ、運動制限ですが、朝のこわばりがみられるのが特徴です。痛みは安静時にもあり、とくに朝方に強く天候の影響を受けやすいとも言われています。痛みや変形は小さな関節から始まり、対象性傾向を示し、手指では、中手指節関節部の尺側変位、指のスワンネック変形、ボタン穴変形。足趾では、外反母趾などが特徴として挙げられ、徐々に関節が破壊されていきます。また、肘頭、膝、足関節にかたいしこり(リウマトイド結節)がみられることもあります。

 関節リウマチの診断基準 (アメリカリウマチ協会 1987年)
 ,垢なくとも1時間以上の朝のこわばりが6週間以上つづく
 ■慨慇甍幣紊亮陲譴6週間以上つづく
 手関節、中手指節関節、近位指節間関節の腫れが6週間以上つづく
 ず険Δ瞭韻鹸慇瓩房陲譴ある(対称性関節腫脹)
 ゼ蠅猟蠏薪なレントゲン像がみられる
 θ蕾爾坊訐瓠淵螢Ε泪肇ぅ彪訐瓠砲ある
 Д螢Ε泪肇ぅ桧子が陽性である
 以上7項目中、4項目が満たされれば関節リウマチと診断されます。

■関節リウマチの西洋医学的治療

 リウマチ治療は薬物治療、手術治療、リハビリテーション治療、そして介護(ケア)の四本柱からなっています。薬剤としては、非ステロイド抗炎症薬、抗リウマチ薬、免疫抑制剤、ステロイド薬などが使われます。しかし、どれも対症療法であり、根本治療には程遠いのが現状です。最近では、最先端の治療として「抗サイトカイン療法」という治療法が注目され、期待が高まっています。究極の免疫療法といわれる「抗サイトカイン療法」ですが、まだまだ知見例も少なく、根本治療ではないあくまで対症療法であり、高額な医療費など解決すべき問題が多いようです。
 関節が破壊されてしまう前に完治できればいいのですが、そうでない場合には「人工関節置換術」が必要になります。股関節や膝関節など、磨耗の少ない人工関節が開発されているようで、経験豊富な医師の手術が受けられるかどうかでその後のQOLに大きな差が出るようです。

■鍼治療
 リウマチは全身性の病です。なぜ異常な免疫反応で自己を破壊してしまうのでしょう?本来免疫力が高いと言うことは素晴らしいことのはずです。免疫力があるからこそ人はいろいろな脅威から自らを守ることができるのです。炎症がおこるのも、熱がでるのも全て自らを守るための戦いの結果なのです。免疫は顆粒球とリンパ球とのバランスで成り立っています。そのバランスを調整しているのが自律神経(交感神経と副交感神経)です。脈診により12経絡を調整することで自律神経に働きかけ、その結果免疫が本来のバランスを取り戻し、無理なくリウマチと戦う力を発揮できるのです。
 次に、リハビリテーションの立場から考えてみましょう。リウマチは完治し難い病です。もっとも重要なことは、患者さんの生活の質 (quarity of life = QOL) を高めることです。鍼とマッサージにより血液循環を改善して痛みを和らげ、運動療法により関節の硬縮を防ぐことができれば、患者さんの(QOL)は飛躍的に高まります。
 リウマチ治療の中で、患者さんから「鍼灸は免疫増進作用があるとのことですが、自分はリウマチ治療で免疫抑制剤を使っていることを考えると全く逆の治療をしていることになるのでは?」との質問を受けたことがありました。リウマチは免疫が行進しているために自分を攻撃しているわけではありません。攻撃対象を間違えているのです。本来は細菌やウイルス、ガンなどと戦うべきシステムが、何らかの異常を起こして自らを攻撃してしまっていると考えるべきです。ですから、脈診により全身状態を正しく把握し、一人一人に合わせた刺激量を選択して治療することがとても大切だと考えています。

 近頃、自己免疫疾患の罹患率が増加しています。身近なものでは、花粉症が挙げられるでしょう。先にも述べましたが、免疫システムは外からきた細菌やウイルスに対して、これを排除したり、ガンなどの身体の異常に対して働くものです。しかし、免疫システムに何らかの異常があると、自分の体や組織を異物のように認識して、自己抗体をつくり、自分の体を攻撃してしまうのです。代表的なものとして、関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性硬化症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、自己免疫溶血性貧血などがあります。
 最近では、これら自己免疫疾患に対する医師の考え方も少しずつ変わってきているように思われます。漢方を学んで治療に取り入れたり、自律神経免疫療法(福田安保理論)、抗酸化療法、温熱療法など身体全体を治療する医師も増えてきました。その中で私が今注目しているのが「自律神経免疫療法」です。

■介護
 介護保険の適応は、原則として65歳からです。しかし、リウマチは特定疾病として40歳以上であれば対象となります。必要な介護サービスを選んで日常生活を少しでも楽に過ごせるように上手に活用しましょう。

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