ここが知りたい健康情報   「過敏性腸症候群」
過敏性腸症候群
 思い当たる原因が無いのに下痢を繰り返したり、便秘が続いたり、下痢と便秘を繰り返したり、ときにはおならが出て困ったりと症状はさまざまです。 便通異常のほかに、食欲不振や腹部膨満感、頭痛などを伴う場合もあります。特に問題なのは、ちょっとした緊張がきっかけで腹痛が起き、すぐトイレに行きたくなり、いつ便意をもよおすか不安で、トイレのついていない電車に乗れなかったり、駅ごとにトイレに行くといった状態になることもあります。過敏性腸症候群が悪化すると、うつ状態になり、職場や学校に行けなくなったり、家に閉じこもってしまうことにも繋がります。また、便秘が続くと、にきびや肌荒れに悩まされることになります。

■原因
 ストレスによる自律神経の乱れにより、排便のメカニズムが狂ってしまうからで、ストレスを自覚している人より、知らず知らず心の中に溜め込んでいる人のほうが発症しやすく、女性は男性の3倍の発症率です。昔から「腹がたつ」「腹わたが煮えくりかえる」などと言われるように、胃腸と感情との関わりはとても深いようです。

■治療
 便秘や下痢が繰り返されると、まずは病院で診察を受けることになります。問診をし、過敏性腸症候群が疑われれば性格テストや心理テスト、自律神経の働きを調べる検査などを行います。その上で、他の病気の有無についての「鑑別診断」あるいは「除外診断」を行います。過敏性腸症候群と紛らわしい病気として、乳糖不耐症・大腸がん・潰瘍性大腸炎・大腸ポリープ・虚血性腸炎・クローン病・腸結核などが挙げられます。
 薬としては、腸運動調整薬や鎮痙薬、抗うつ薬、軽い精神安定剤などが用いられます。また、ストレスと上手に付き合えるように自律訓練法を指導することもあります。しかし、だいたいは薬のみの治療のため、なかなか根本的な改善が見られないようです。

■鍼治療
 近頃では病気の原因は「ストレス」といわれることが多くなりましたが、一昔前の西洋医学では、心と身体を別々に扱っていました。それに対し東洋医学では、まず心を含めた身体全体、つまりその人そのものを診ることを中心に据えてきました。下痢だから、便秘だからと単純に腹部だけに鍼をするのではなく、脈診により経絡の不調を見極め、その病気の原因に対して治療を行います。身体そのものを調えることにより、ただ症状を抑えるのではなく、過敏性腸症候群そのものがぶり返すことのないようにできるのです。
 このところ当治療院にも過敏性腸症候群の患者さんが多く来院されるようになりました。中学生や高校生が多いのですが、授業中にトイレに行きたくなることへの不安で不登校になってしまうこともあるようです。現代社会はストレス社会ともいわれます。しかし、ストレスが多い社会というだけではなく、日本人がストレスに弱くなっているような気がします。
 過敏性腸症候群は自律神経失調症を合併していることも多く、ときにはうつ症状を伴うこともまれではありません。生活習慣や食生活を見直し、ストレスを上手に解消する自分なりの方法を見つけることが大切ですね。(自律神経失調症の項参照)

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