ここが知りたい健康情報   「変形性膝関節症」 へんけいせいひざかんせつえん 
変形性膝関節症 へんけいせいひざかんせつえん 
 中高年にみられるひざの痛みのほとんどが「変形性膝関節症」です。この「変形性膝関節症」は、老化や肥満、外傷などの様々な原因により、膝の関節軟骨がすり減ったり変形することで、痛みや障害が起きるものです。この関節軟骨は、関節内で骨と骨が直接こすれ合わないように骨の表面をおおってクッションの役割を果たしているもので、タイヤのゴム程度の弾力性があり、表面が滑らかでほとんど摩擦がありません。しかし、この関節軟骨には血管がなく、関節液を栄養源にしているため、いったん傷ついたりすり減ったりした場合になかなか修復されにくいのです。

■変形性膝関節症の症状
 変形性膝関節症は、50歳代以上の肥満気味の女性に多く見られます。立ち上がるときや、歩き始めるときに膝が痛んだり、ぎしぎし音がする。膝の曲げ伸ばしが難しく、正座ができない。ひざに水がたまって腫れる。つまり、膝を動かそうとするときに痛みが起こります。

■変形性膝関節症の治療
 
整形外科で「変形性膝関節症」と診断されると、鎮痛薬やシップ薬が投与されます。その後、温熱療法、5分程度のマッサージ、運動療法が行われることもあります。

■変形性膝関節症の鍼治療

 当治療院に来院される患者さんは長年にわたって先の西洋医学的治療を受けています。しかし、膝の痛みが治ったという話は聞いたことがありません。痛みがあると安静を指示されることも多いようですが、安静状態を続けることで太ももやふくらはぎの筋力が落ちてしまい、階段の上り下りが難しくなったり、長い距離を歩けなくなるなど日常生活が不自由になることを考えると、誤った指示だと思います。
 まず、12経絡の虚実を見分ける目的で脈診を行います。 私たちの身体には「経絡」という「気(エネルギー)」の通り道があり、その経絡を結んでいるのが「ツボ」です。「気」は「血」を動かす原動力でもあり、気が滞れば血も滞るので、ツボを刺激することによって気血の流れをスムーズにすることができるのです。現代医学的に言うと、自律神経・ホルモン・免疫調整、血液循環改善、自然治癒力を取り戻す目的で刺鍼するわけです。変形性質関節症の患者さんは水分代謝が悪く冷え性なので、冷えを緩和する治療が中心になります。
 次に、炎症と痛みをとるために直接膝に刺鍼し、腰部の硬結に対する鍼とマッサージを行います。なお、通院回数を少なくするために、円皮鍼(画鋲のような形をした0.6mmほどの鍼で絆創膏で固定する)を行い、自宅での運動療法を指示することになります。

■変形性膝関節症の予防
 変形性膝関節症の多くは肥満気味の中高年の女性です。体重が増えれば膝の負担も増えるわけで、歩行時には、体重の3倍、階段昇降時には5倍もの負荷が膝にかかると言われています。また、脚腰の筋力低下、とくに、太ももの前側の大腿四頭筋の筋力低下によって膝関節への負担が大きくなります。手軽にできるのがウォーキングです。 ウォーキングシューズを1足手に入れて、毎日30分程度歩いてみましょう!太陽の光を浴びることで自律神経のバランスが整えられれば冷えも治すことができるのですから一石二鳥ですね!


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