ここが知りたい健康情報   「眼精疲労」 がんせいひろう 
眼精疲労 がんせいひろう 
 仕事で長時間パソコンに向かっていたり、テレビゲームなどで目の疲れを訴える人が増加しています。長時間歩くと足が疲れるように、ディスプレイを長時間見続けると目の筋肉も疲れてしまうのです。これがいわゆる VDT(Visual Display Terminal)症候群と言われるもので、別名テクノストレス眼症とも呼ばれています。
単なる目の疲労は睡眠や休憩で回復しますが、眼精疲労では、睡眠や休憩をとっても回復せず、目の痛みやかすみが続いたり、頭痛や肩こり、ひどくなると吐き気やめまいに悩まされることもあります。
 また、VDT症候群では、視線がディスプレイ、キーボード、書類の間をひんぱんに移動したり、画面を集中して見続けることで、瞬きの回数が極端に少なくなるため、ドライアイになってしまう人が増えています。ディスプレイの位置が高すぎると、目線が上向きになり、目を大きく見開くことになるので、涙液が蒸発しやすく、目が乾きやすくなるのです。
 眼精疲労の原因はVDTだけではありません。電車の中の読書、寝る前の読書、そして、強い光や音も大きなストレスになり、眼精疲労を引き起こしてしまいます。

■眼精疲労の症状
 とにかく、目が疲れたと感じます。次に、目の痛み、充血、目のかすみ、視力の低下などが起こります。目以外の症状としては、頭痛、肩こり、吐き気、めまいなどの全身症状に悩まされ、進行すると、イライラや不安感、抑うつといった症状へ発展することもあり、さらに進むと睡眠障害やうつ病になってしまうこともあるのです。

■眼精疲労の予防
 パソコン作業では、モニターが目線に対して下側になるように設置しましょう。また、1時間に10分くらいの休憩をとるように心がけましょう。ドライアイの症状のある人には、市販の涙液の目薬も有効ですし、温シップや、冷シップもかなり効果が期待できます。また、目を蒸しタオルなどで温め、こめかみや目の周囲の軽いマッサージをしてみることもよいでしょう。全身症状に対しては、自律神経のバランスを崩していることが多いので、散歩やゆっくり入浴をするなど自分なりのリラックス法を見つけましょう。

■眼精疲労のはり治療

 先にも書きましたが、眼精疲労の患者さんは目の疲労だけではなく全身の不調を訴えることが多く、身体全体のバランスを診ることが重要です。12経絡の虚実と、自律神経の状態を診察する目的で脈診を行います。脈診は手首の動脈に両手の3本の指(人差し指・中指・薬指)を当てて行います。そのうえで12経絡の調整を行なっていきます。現代医学的に言うと、自律神経・ホルモン・免疫の調整、血液循環改善、自然治癒力を取り戻す目的で刺鍼するわけです。次に、首や肩のこりに対して刺鍼とマッサージを行います。その後目の血液循環と涙の分泌を促す目的で刺鍼し、こめかみや目の周囲のマッサージで終了します。
 当治療院にも週に1度、あるいは2週に1度の割合で来院しているSEや事務作業で1日中PCに向かっている患者さんがおられます。眼精疲労だと気づく前には、頭痛薬や精神安定剤や胃薬などいろいろな薬を服用していた人もいます。鍼治療で目や身体の症状が楽になるとともに作業効率も上がったと言ってもらえたときには、本当に良かったと自分のことのように嬉しくなります。
 めまいや吐き気などが続くと不安になり、あちこちの病院で検査を続ける人も多いようです。特に問題がない場合、眼精疲労が考えられます。長時間のパソコン作業で体調を崩している場合、一度鍼やマッサージを試してみられたらいかがでしょうか!
 当治療院ではアイソトニックサウンドやリラシックサウンド、オルゴールや自然音などリラクシングミュージックをBGMに使うことで患者さんができるだけリラックスした状態で治療を受けられるように心がけています。

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