ここが知りたい健康情報   「顔面神経麻痺」 がんめんしんけいまひ 
顔面神経麻痺 がんめんしんけいまひ 
 ある日突然、顔を動かす神経に障害が起き、顔の表情を作ることができなくなり、飲み物が口からこぼれたり、洗顔のときに目が閉じられないために、水が目にしみたりして気がつくことが多いようです。麻痺した側のおでこのしわ寄せ、まぶたを閉じる、ほっぺたを膨らますなどができなくなります。また、涙の出が悪くなったり、聴覚過敏になったり、味覚低下・唾液分泌低下などの症状も起こします。

■顔面神経麻痺の原因
 脳血管障害、脳腫瘍などに見られる中枢性のものと、末梢性のものがあります。末梢性のものでは、帯状疱疹ウイルスによるもの(ハント症候群)、原因不明と言われていますが、ストレスや寒冷刺激などにより顔面神経に栄養を運んでいる血管が収縮することで血液循環が悪くなって起こるもの(ベル麻痺)、中耳炎や乳腺突起炎に合併して起こるものがあります。顔面神経麻痺の約70%がこのベル麻痺で、突発的に発症します。


■顔面神経麻痺の治療
 西洋医学では耳鼻咽喉科に受診します。ステロイドの点滴治療、星状神経節ブロックなどによる治療を試みますが、治癒しない場合には顔面神経減圧術を行います。

■顔面神経麻痺の鍼灸治療
 顔面神経麻痺の患者さんを問診すると、みなさんとても忙しい生活をされています。勤務時間が長かったり、部署が変わって責任が重くなったりと強いストレスにさらされている人が多いようです。ベル麻痺の原因は、はっきり言ってストレスです。
 まず、12経絡の虚実と、自律神経の状態を診察する目的で脈診を行います。脈診は手首の動脈に両手の3本の指(人差し指・中指・薬指)を当てて行います。そのうえで12経絡の調整を行なっていきます。現代医学的に言うと、自律神経・ホルモン・免疫の調整、血液循環改善、自然治癒力を取り戻す目的で刺鍼するわけです。
 次に、顔面部の血液循環を改善する目的で、ごく弱いパルス鍼とマッサージを行います。また、星状神経節に鍼をすることで、麻酔薬の注射による星状神経節ブロックと同じ状態を作り出す治療をします。次に、肩や背中のこりを丁寧に取り去ることで、疲労とストレスが解消されることは、顔面神経麻痺の根本原因が無くなることにつながります。
 当治療院ではアイソトニックサウンドやリラシックサウンド、オルゴールや自然音などリラクシングミュージックをBGMに使うことで患者さんができるだけリラックスした状態で治療を受けられるように心がけています。
自分でできることとして、首から肩にかけてのストレッチや顔を蒸しタオルで暖めると顔面部の血液循環がよくなります。ソフトに優しくマッサージすることは有効ですが、無理して刺激しすぎないようにしましょう。


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