ここが知りたい健康情報   「不妊症」
不妊症
 赤ちゃんが欲しいと思っている夫婦が、2年経っても妊娠しないとき、もしかして不妊症かもしれません。健康な男女が結婚して通常の性生活を営んでいる場合、1年以内に約80%、2年以内で約90%が妊娠しているとの結果が出ていて、10組に1組が不妊症に悩んでいることになります。

■原因
 不妊症の原因は女性だけではありません。女性側に45%、男性側に45%、そして残りが原因不明といわれています。
★女性側の原因
卵管障害 クラミジアなどの性感染症や子宮内膜症により、卵管が詰まっていたり細くなってしまい、精子と卵子が出会うことができません。
排卵障害 卵子が育たない、育っても排卵できないもので、ホルモンのアンバランスが原因です。
子宮の異常 子宮内膜に異常があると、せっかく受精しても、受精卵がうまく着床できなかったり、着床しても流産してしまいます。子宮筋腫、子宮内膜症、性感染症や、人工妊娠中絶による子宮内膜の癒着などが主な原因です。
子宮頸管の通過障害 精子が、子宮の入口である子宮頸管を通過できないというもので、頸管粘液の分泌が少ないために精子がうまく通過できなかったり、抗精子抗体などが考えられます。
骨盤内の病変
膣や外陰部のトラブル
★男性側の原因
性交障害 インポテンツや勃起しても女性の腟内にうまく射精できない場合。
精管通過障害 精子の通り道である精管が、先天的な異常、開腹手術や事故の後遺症などによって、ふさがってしまったもの。
精子の異常 精子がまったくつくられない、数が少ない、動きが悪い、奇形が多いといったもので、男性不妊の80%を占めるといわれています。ホルモン異常、先天的な精巣の異常、尿路感染症や性感染症、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)などの高熱性の病気、ストレスなどによって、精巣の機能がそこなわれることが原因です。
全身的な疾患や疲労 糖尿病などの内分泌疾患、過度の疲労、度を越した飲酒や喫煙、うつ病など。
 以上の原因のいずれにもあてはまらないのに、なぜか妊娠しない原因不明のものを、「機能性不妊症」といいます。

■検査
★女性側の検査
 月経周期に合わせて、以下のような検査が行われます。
初診時の基礎検査 問診、内診、血液検査、尿検査など、全身状態のチェック。
超音波検査 子宮の形態や子宮筋腫・卵巣嚢腫の有無などを調べるほか、月経周期に合わせて、排卵の有無や卵子の発育状態のチェックが行われます。
ホルモン検査 排卵の有無や排卵障害の程度がわかります。
子宮卵管造影検査
腹腔鏡検査
頸管粘液検査
ヒューナーテスト 抗精子抗体の有無がわかります。
★男性側の検査
初診時の基礎検査 性交の状況、過去の病歴、生活習慣などの問診。
精液検査 精液を採取して、精子の数、運動性、奇形の有無、精液の量などを調べます。
精巣検査
ヒューナーテスト
必要に応じて 染色体異常やホルモンの検査、性感染症の検査なども行います。

■西洋医学的治療

 不妊治療法は、大きく2つに分けられます。1つ目は、不妊の原因を取り除き、からだを正常な状態に戻して自然妊娠を待つもので、2つ目は、人工授精や体外受精といった高度な産婦人科医療技術によって妊娠する「人工妊娠」です。どちらにしても長い道のりを覚悟し、夫婦ともに治療について正しく理解し、納得して進めていくことが大切です。

■自然妊娠
カウンセリングや性交のタイミング指導 性交のタイミング指導は、基礎体温を観察し、排卵のチャンスを逃さないようにすることです。
ホルモン剤などの内服薬による治療
排卵誘発剤などの注射による治療
卵管通水法や卵管通気法
その他高度な治療 AIH(配偶者間人工受精)、体外受精、ギフト法(配偶子卵管内移植方法)、顕微受精などが行われます。

■東洋医学の考え方
 東洋医学では、不妊症の原因を大きく次の5つのタイプに分けています。
腎陽虚 冷えを訴える人はこのタイプです。
気血両虚 全体に活気がなく、声も小さい。
肝うつ気滞 ストレスの多いタイプ。
オ血 血液循環の悪いタイプ。
痰湿 水分代謝が悪く、むくんでいることもある。
 これらは単独で存在するのではなく、複雑に絡み合っています。自然妊娠を望むにしろ、体外受精などを行うにしろ、女性の身体が妊娠に耐えられる健康な状態でなければなりません。不妊症の人は妊娠しにくいだけではなく、せっかく妊娠しても流産や早産しやすい傾向にあるようです。

■鍼灸の効果
 今までのコラムでも述べてきたように、鍼灸は、自律神経やホルモンバランスを正常にし、血液循環を改善することができます。また、冷えを取り去り、細胞を活性化させる効果も期待できます。
ホルモンバランスが正常になることで、妊娠しやすい身体になる。
ストレスが解消されリラックスできるので、より妊娠しやすくなる。また、リラックス効果は妊娠後の精神安定にも不可欠である。
卵巣機能向上により、質の良い卵子が育てられる。
子宮の血行が促進され、受精卵が着床しやすくなる。
 このごろ原因不明の不妊が増えています。当治療院に来院される女性のほとんどが冷えに悩まされています。夏のクーラー、かかとの高いハイヒール、腰部や下腹部を締め付けるきついガードル、働く女性は冷えと戦っているといってもいいほどです。そこにストレスが加わることでホルモンも自律神経も悲鳴を上げているのかもしれません。デリケートな女性の身体だからこそ鍼灸の穏やかな治療が正常な身体を取り戻す助けになるのです。ゆったりした気持ちで治療をうけることで、きっと元気で可愛い赤ちゃんが授かることでしょう。

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