ここが知りたい健康情報   「コロナうつ」 コロナうつ
コロナうつ コロナうつ
 テレビのワイドショーではコロナウイルスの話題ばかりで、もしかしたらもううんざりしている人も多いでしょう。 それでは「ウイルスって何?」と聞き直されるとほとんどの方がよくご存じないと思います。そこで基礎知識からおさらいしてみましょう。
 Wikiペディアから冒頭部分を引用させてもらうと、他生物の細胞を利用して自己を複製させる、極微小な感染性の構造体で、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸からなる。生命の最小単位である細胞やその生体膜である細胞膜も持たないこと、小器官がないこと、自己増殖することがないことから、生物かどうかについて議論がある。とあります。
日常会話の言葉に翻訳すると、タンパク質の殻に覆われたDNAもしくはRNAだけという自分では移動すらできないのに宿主となる細胞(covid-19の場合は人間)に取り付いて、自分のコピーを作り続けているだけの、生物といえるのかどうかさえわからない
ということになります。ところがウイルスそのものは人類が地球上に現れるずっと以前から存在している大先輩ですから、絶妙な繁殖(感染)システムを確立していて、それが厄介なのです。

 コロナウイルスは哺乳類や鳥類を宿主としていて、丸い殻からスパイクと呼ばれるタンパク質の突起が出ていてそれが太陽コロナ(光の環)のようであることから名付けられています。人に感染するコロナウイルスは風邪症候群の4種類と、動物から感染する重症肺炎ウイルスが2002年のSARS-CoV:重症急性呼吸器症候群,2012年のMERS-CoV:中東呼吸器症候群,2019年のSARS-CoV2:新型コロナウイルス(covid-19)が現在あります。つまり、冬に毎回流行する風邪症状の中に必ずコロナウイルスは含まれてきましたが、近年になって動物から新たに感染してきた重症肺炎タイプが加わったのです。新たなタイプもいずれは「いつもの鼻風邪」になるはずです。けれど何年かかるのか不明ですし、犠牲が大きくなりすぎないように必死に戦っているのです。戦うのは医療関係者や行政だけでなく、一人ひとりの協力が最も大切です。
細菌とウイルスの違い、そして注意点
 混同されがちな細菌は立派な生物であり、結核菌やコレラ菌など病原体になることもありますが、抗生物質により抑え込めるケースが増えています。また乳酸菌や大腸菌のように体内で働いてくれている有益なものもいます。そのため手指を清潔にすることでウイルスや細菌を流してしまうことが感染を防ぐ最も大切なことなのですが、有益な常在菌まで死滅させてしまうので毎回のアルコール消毒よりも流水での洗浄をこまめに行うほうが有効です。またウイルスの殻はタンパク質ですから水分に弱いので、外出時はウェットティッシュで手を湿らすだけで相当に効果があります。
 細菌とウイルスは大きさが全く違います。インフルエンザウイルスの大きさは80〜120nm(ナノメートル)ですが、細菌は約1〜5μm(マイクロメートル)と単位そのものが違います。1μm=1000nm)ですから、納豆のひと粒とスイカほどの違いがあり、細菌は光学顕微鏡で見えますがウイルスは電子顕微鏡を用いなければなりません。ということで、マスクを付けていても隙間を抜けてしまう大きさなのでウイルスの感染は防げませんが、ウイルスは主に飛沫に含まれて外へ飛び出しますからマスクで次の人への感染はかなりが防げます。マスクは人との距離があれば熱をこもらせないように、こまめに付け外しをするのが上手な使い方でしょう。
 人から人へは飛沫感染が最も多く、宴会や満員電車での大声の会話は今後も推奨されませんから、換気をしてウイルスを薄めてしまうという発想のほうが大切です。また無意識に顔を触っていることが実は相当に多いので、むやみに触らない癖を自分でつけていくことも大切になります。基本はこまめな手洗いと必要な場面でのマスク、うがいとバランスの良い食事に十分な睡眠時間、それから発熱時に無理して外出しないことです。今までの日本では多少発熱していても仕事をするのが美談のように言われましたが、感染を広げないことが一番です。それが本当の「働き方改革」ではないでしょうか。
コロナウイルスは様々な症状も引き起こしていた

 2020年4月からの緊急事態宣言では自宅待機を極力求められ、ストレス過剰からの「コロナ太り」や「コロナうつ」やアルコール依存などが発生し、当たり前に自由に行動できていたことがこれほどありがたいものだったと誰もが思い知らされました。
では、最近来院された患者さんの症状を診てみましょう。
コロナで出かけることが減ってしまい、人とおしゃべりすることも亡くなり、なんかうつうつとした日々を過ごしている。そのうちに食欲が亡くなったり、耳鳴りがしたり、めまいやふらつきも起きるようになったと言います。
人によって症状はさまざまですが、動悸して不安。頭痛やめまいや耳鳴りが起きるようになった。歩くとすぐに疲れて横になりたい。食欲がなく無理して食べても味がしない。便秘がひどくなった。ほんとうに様々です。
そんな患者さんにはいつものように脈診を行います。ゆっくり丁寧に調整することが大切です。
そして、少しでもいいので散歩やラジオ体操など運動をしましょうとアドバイスします。
猛暑が続き、なかなか散歩にも行けません。ラジオ体操やリズムに合わせたダンス、できればスクワットなどを取り入れるといいですね。
そしてあちこちの友達にご機嫌伺いの電話をかけましょう。コロナでつまらないのはあなただけではありません。みんなだれかとおしゃべりしたいと思っていることでしょう。

ここが知りたい健康情報へ

ホームへ


Copyright (c) 2003 高原治療院 All rights reserved.
inserted by FC2 system