ここが知りたい健康情報   「バセドウ病」
バセドウ病
 バセドウ病は甲状腺機能亢進症の代表的な病気で、自己免疫疾患の一つです。女性患者は男性患者の5倍ほどで、中年女性ではしばしば更年期障害と間違われることがあります。

■原因
 最初にも書いたように、バセドウ病は自己免疫疾患です。自分の甲状線を異物と勘違いしてしまい、甲状腺の細胞の表面にあるTSHレセプターに対する自己抗体「TSHレセプター抗体(TRAb)」が生産され、この(TRAb) が甲状腺のTSHレセプターにくっついて常に甲状腺を刺激することで、甲状腺ホルモンが過剰に生産されることで起こります。もともとアレルギー体質の人が過剰なストレスにさらされたり、過労が続いたりすることで発病すると考えられていますが、はっきりした原因は分かっていません。

■症状
 甲状腺ホルモンは全身の新陳代謝を活発にするもので、過剰に生産されると次のようなさまざまな症状が現れます。
体重減少(食欲は普通ですが、過剰にエネルギーを消費してしまうので痩せてきます)。
循環器症状として、動悸、頻脈、むくみ、息切れなどが起こり、悪化すると心房細動や心不全を起こすこともあります。
暑さに弱く、大量の汗が出ます。また、微熱が続くこともあります。
皮膚はしっとりしていて、痒みが出たり、脱毛が起こったりします。
消火器症状として、排便回数の増加、軟便、口渇が起こります。
筋骨症状として、筋力低下、骨粗鬆症、手足のふるえ、男性では周期性四肢麻痺が起こることもあります。
月経不順、無月経、不妊症状。
コレステロール低下、血糖上昇、血圧上昇。
肝障害(メルカゾールなどの投薬でも起こります)。
精神的な症状として、常にいらいらして落ち着きがなかったり、集中力が低下したり、不眠症状を訴えることもあります。
 また、バセドウ病の代表的な症状といわれるバセドウ眼症では、眼球のうしろに液体が溜まったり、眼球の運動を司る眼筋が肥大されるため圧力が増加することで眼球が突出します。しかし、実際にバセドウ眼症になる人は、バセドウ病患者の3〜5%といわれてますが、1度眼球突出が起こった場合、バセドウ病が治癒しても元に戻ることはありません。なお、喫煙はバセドウ眼症を悪化させてしまうので、禁煙することが大切です。

■診断
 血液中の甲状腺ホルモン濃度の測定で診断は容易にできます。フリーT3とフリーT4が高値となり、TSHは低値となります。またTSHレセプター抗体(TRAb TSAb)は陽性となります。しかし、バセドウ病の初期には更年期障害や心の病・自律神経失調症と誤診されることもあるため注意が必要です。

■治療
薬物療法 抗甲状腺剤(メルカゾール チウラジール)の服用。血液中の甲状腺ホルモンの数値を見ながら投薬量を調整します。服用を始めて数ヶ月でホルモン値は正常化しますが、だいたい2年くらいは服用する必要があります。副作用として、薬疹・肝臓障害、重大な副作用として無顆粒球症があります。
抗甲状腺剤による無顆粒球症について
白血球の一種の顆粒球(=好中球)が著しく減少する(=顆粒球数500/μl未満)で、喉の痛みや高熱(風邪の症状に似ています)が起こります。このような症状が起こったら、自己判断せずに直ちに医療機関を受信する必要があります。少なくとも投与開始後2ヶ月間(再投与の場合を含む)は、原則として2週に1回の血液検査をして、白血球数をチェックする必要があります。
外科的治療 手術によって甲状腺の大部分を除去する方法で、1週間程度の入院が必要です。
放射線治療 放射線をだすヨード(131I)を服用する方法で、放射線によって甲状腺組織を破壊して甲状腺ホルモンの分泌量を減らすものです。

■鍼治療
 バセドウ病そのものに対する治療は上に述べた3種類から状況に応じて選択することがベストだと思われます。しかし、経絡治療によりアレルギー体質を改善することで再発を防ぐことができると考えられますし、バセドウ病の原因であるストレスを解消することで、不眠、いらいら、全身疲労が楽になることでしょう。


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