ここが知りたい健康情報   「アンチエイジング」
アンチエイジング
 アンチエイジングを日本語に訳すと「抗加齢」となります。老化を阻止して、肉体的にも精神的にも健康で長生きするために、食事や運動などの生活習慣はもちろん、予防医学を基礎に、デトックスやサプリメント、化粧品や美容整形などありとあらゆる方法で若返ろうとすることです。しかし、年齢相応というのはどういう人なのでしょう?子どもや若い人たちはだいたい何歳くらいかを見た目で判断できますが、年齢が高くなるにしたがって同じ年齢でも人により大きな差があると感じるのは私だけでしょうか?60歳代で「もう若くないから」と言っている人もいる一方で、80歳になっても夢と希望にあふれているような人もいます。2008年の日本人の平均寿命は、男性79.29歳、女性86.05歳となっていて、毎年伸びています。日本は世界一の長寿国と言われていますが、寝たきりや認知症、また身体は元気でも生きがいが持てなければなんにもなりません。アンチエイジングは見た目の若々しさはもちろん、柔軟な血管や健康な脳、元気な内臓や丈夫な骨など身体も心も生き生きしている状態を目指すことです。
 老化とは、成熟期以降に加齢によって各臓器の機能が低下し、ホメオスタシス維持が困難になることで、個体死に至ってしまう過程をいいます。総ての生物は生まれたときから死に向かって旅をしているといえるでしょう。しかし、近年の医学の進歩によって、老化のメカニズムが解明されはじめています。抗加齢医学は、その老化のプロセスそのものをひとつの「病気」と捉え、他の病気同様、その原因を克服することで老化を治療することを目的としています。老化による心身の衰えを防ぎ、健康なままで人生を全うするための、健康長寿を目指す医学といえるでしょう。

■老化のメカニズム
消耗説 この説は1882年にドイツの生物学者オウグスト・ワイズマン博士によって始めて紹介されました。総ての細胞は酷使と乱用、つまり過度のストレス・飲酒・喫煙・紫外線・化学物質などによって消耗してしまうという説です。
神経内分泌説 手ウラジミール・ディルマン博士によると、加齢と共に産生されるホルモン量が少なくなることでさまざまな不都合が起きるといいます。ホルモン産生には強い相互作用があり、どれか一つのホルモンの生産量が低下すると、ホルモン系全体にフィードバック現象が生じ、他の器官もホルモンの生産量を抑えるようになり、更に、その下部組織のホルモン量も低下してしまうのです。
遺伝子支配説 私たちのDNAの中にはあらかじめ自分の命の時計が組み込まれているという説です。
フリーラジカル説 ネブラスカ大学医学部のデンハム・ハーマン博士によって明らかにされた説で、フリーラジカルは自由に動き回る電子を持った分子構造のことで、非常に不安定なために他の分子とすばやく反応しやすく、破壊的な作用をもたらします。電子エネルギーのバランスがとれていないフリーラジカルは、体内の細胞を駆けめぐって自分に合った電子を盗みだし、電子的均衡を得ようとします。自分のバランスを得るためには、他の安定した分子でも構わず粉砕してしまい、更に多くのフリーラジカルを生みだし、破壊活動が続いてしまうのです。ようするに老化は私たちの身体がサビついていく過程です。
テロメラーゼ説 染色体の末端から延びている一連の核酸をテロメアといい、これを最初に発見したのはカリフォルニア州メンロパークのゲロン社の研究者たちです。テロメアは染色体を保護する役目を果たしていて、、細胞が分裂を繰り返すたびに短くなります。そして、DNAのテロメアの末端が短くなりすぎると、細胞の分裂は鈍化し、最終的には分裂できなくなります。これが細胞内の老化の時計のメカニズムではないかと考えられています。

■アンチエイジングドック
 100歳を過ぎても痴呆や癌がなく、介護状態にならず、健康的に暮らしている人々を調べてみると、血管、筋肉、骨、神経など身体の各部分がバランス良く老化しており、身体の弱点がほとんどないことが分かりました。その結果からアンチエイジング医学では、身体の各部全体がバランス良く老化していくことを理想的と考えます。アンチエイジングドックでは、骨年齢、血管年齢、ホルモン年齢、酸化ストレス・筋年齢、神経年齢などを評価し、理想的な健康状態であるオプティマル・ヘルスにむけてアドバイスを行うことで健康長寿を目指します。アンチエイジングドックでは、いまの身体の状態、すなわち現在の「老化度」を調べるとともに、これからの老化を促進する因子を示す「老化危険因子」も調べます。この老化度と老化危険因子を調べた検査結果から、患者さん一人ひとりの老化度のバランスを総合的に判断すると同時に、将来発症する可能性のある疾病を予測します。

■オプティマルヘルスの薦め
 今アメリカでは自分の年齢やライフスタイルにもっとも適した方法で最高の健康状態を保つという考え方が主流になっています。30代、40代、そして90代。それぞれの年齢において心も身体ももっともイキイキとした最善の健康状態を維持していることが大切なのです。しかし、90代になったときに90代としての最高の健康状態を保つためには若いころから努力する必要があります。毎日毎日の積み重ねで年を重ねていくわけですから、若いころからの生活習慣や人生観などが高齢になってからの健康常態に大きく関わってくるのです。
好循環の保持 流れがスムーズにいっている状態を好循環といいます。私たちの体は、主に3つのシステム(神経系・内分泌系・免疫系)が働いて体を調整しています。体のシステムのどれかに異常が生じると、体の内部の環境を整えることができなくなり、元気がなくなったり、病気や未病になってしまうのです。脳血管性痴呆などは、小さな脳梗塞を繰り返すことなどにより発生してきます。これは血液の流れが悪くなり、臓器などに負担がかかったり、血管がつまって流れが滞ることにより障害が生じるものなのです。東洋医学では気の流れをはじめ、系路、つぼなど、いわゆる歪みの矯正、流れの正常化を重要と考えます。
医食同源の励行
(食材や水などは、身体によいものを摂取する)
古来より、医食同源という言葉があり、「病気を治療するのも日常の食事をするのも、ともに生命を養い健康を保つために欠かせないもので、源は同じ」という意味です。現在では、食生活と疾病の間に深い関係があることが世界的規模の疫学調査によって明らかになっています。飽食の時代といわれる今こそ、「医食同源」を励行し、ビタミンやミネラルなどの有益物資を体に取り入れることに配慮することがアンチエイジングの近道です。
活性酸素の除去
(体がサビないようにする)
基本的には糖分や脂肪などがエネルギーのもとになりますが、それをエネルギーに変換させるために、酸素が必要になるのです。そして酸素がからだの中に入ってエネルギーを発生する過程で活性酸素がつくり出されます。この活性酸素は非常に化学反応性の強い酸素で、体内に進入した細菌などを殺す働きをすることもあるのですが、体内の脂肪分や蛋白質、酸素、遺伝子(DNA)などと反応して有害物質を作ったり、正常な働きができないような傷を作ったりもします。その結果、病気や老化などが生じると考えられていることは上にも述べました。積極的に抗酸化物質を摂取することで身体がサビないようにする必要があります。
心身一如の実践
(心が体を運転する)
私たちの健康は、心と体を切り離して考えることはできません。心の持ち方一つで病気がちにもなれば、より高い健康状態に導くこともできます。心身二元論で進んできた現代西洋医学は、心と体を二分してきましたが、そんなに単純に解決できない問題が出てきました。ストレス社会といわれる時代だからこそ心のあり方を問い直してみることが大切だと考えます。
早期発見・早期治療 生活習慣病はジワジワと長い期間を経て私達を襲ってきます。心臓病、高血圧、糖尿病などというのは、無自覚・無症状のうちに起こることが多いもので、自分ではわかりにくいものです。しかし私達は突然生じた病気のように思って、医師へ駆け込んだり大騒ぎするようなことが往々にしてあります。そのためにもヘルスチェックを受け、自分の悪い習慣、悪いところに気付いて、自分が予防し早期に治療することがアンチエイジングの基本です。

■東洋医学とアンチエイジング
 20世紀、西洋医学は目覚しい発展を遂げました。抗生物質と外科手術により難しい病気も治せるようになり、寿命も確実に延びています。しかし、膠原病やアレルギーなど免疫に関わる病気は相変わらず増えていますし、ストレスによる心身症も増加の一途をたどっています。病気になったら病院で治してもらうという西洋医学の考え方が見直されてきているのです。それでは、東洋医学では医療をどのように考えてきているのでしょう?東洋医学では古来から医食同源を励行することで病気は防げると考えてきました。
 東洋医学は「調和」の医学です。自然界のすべての物や現象を陰陽・五行でとらえ、相互の調和がとれていることがもっとも大切だと考えます。つまり、西洋医学は病気の原因が細菌であればそれを死滅させ、病気の原因となる体内の器質的な異常を追求し、その原因を取り除くという「対立的医学」であるのに対し、東洋医学は身体の機能的な歪みを整えることで自然治癒力を高め症状を緩和しようとする医学なのです。西洋医学は病気を診る医学であり、東洋医学は患者の生き方まで含めて全体的にとらえる医学といえるでしょう。東洋医学は古来から未病という考え方を取り入れてきました。特に病気は無いけれどなんだか元気が出ない。という状態を未病として治療の対象にしてきました。東洋医学は最初からオプティマルヘルスこそが真の健康感であるととらえていたのです。鍼や灸治療には自律神経調整作用、免疫増進作用、血圧調整作用などさまざまな効果が認められています(鍼灸の科学参照)。「それぞれの年齢において心も身体も最もイキイキとした最善の健康状態を維持していること」を目指してあなたも週に1度の鍼治療を受けましょう。


■自分でできるアンチエイジング
あふれる情報に踊らされることのないよう正しい知識を身につけましょう
喫煙習慣を止めましょう
過度の飲酒に気をつけましょう
自分に合った運動習慣を身に着け、骨や筋肉を強くするとともに、関節の柔軟性を保ちましょう
脂肪や糖分などの摂りすぎに注意し、適正な体重を維持しましょう
野菜や果物を積極的に摂り、ビタミンやミネラルなど微量栄養素の補給をしましょう
塩分の摂りすぎに注意して血圧コントロールをしましょう
ビタミンやポリフェノールなどの抗酸化食品を積極的に取り、体のサビ止めをしましょう
脳細胞を積極的に使い、神経細胞の連絡経路を増やしましょう
感謝の心を忘れず、前向きな考え方をしましょう
年1回は健康診断や人間ドックを受けるとともに、かかりつけ医など身近な相談者を持ちましょう

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